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20日に「日本一の芋煮会フェス」、準備急ピッチ クマ対策は?

2026.09.19
 山形の秋の風物詩「日本一の芋煮会フェスティバル」を翌々日に控えた18日、山形市内では大鍋を洗ったり、3万食分のネギを切る作業が始まったりするなど、準備が急ピッチで進んだ。
 一方、芋煮会場の上流の河川敷では、草木の刈り払いが進む。河川敷は、山間部から市街地に移動するクマの通り道になるため、出没抑止が狙いだ。
 大鍋は、直径6.5メートル、重さ4トンの「3代目鍋太郎」。2018年から使用し、16日の早朝、会場となる双月橋近くの馬見ケ崎川河川敷に設置された。
 大鍋を洗ったのは山形商工会議所青年部のメンバー6人。この日午後1時過ぎから鍋の中に入り、ブラシで洗った。
 富塚健さん(44)は「初めて鍋の中に入りましたが、大きさに驚いた。丁寧に磨き、きれいにして本番に送り出す気持ちで洗いました」。
 会場から約900メートル離れた同市六日町の山形調理師専門学校では、午後1時半から、生徒56人によるネギ切りのボランティアが始まった。
 約3万食分の芋煮に使う長ネギは約3500本。このうちの3千本を受け持った。生徒たちは慣れた手つきで、5センチほどの長さに次々と切り、袋詰めしていった。
 太田文哉さん(20)は「山形県民が誇るイベントに携われてうれしい」と話した。19日には高校生のボランティアによるネギ切りもある。
 大鍋の調理に欠かせない火力。鍋洗いを終えた青年部のメンバーが3.3立方メートル分の薪を組み上げ、当日に備えた。
 クマ対策は始まっている。実行委員会は昨年、開催日前日の夕方に花火を3発打ち上げたが、今年は4日前の16日夕から連日、爆竹を鳴らしてきた。19日には花火も上げる。
 クマの嗅覚(きゅうかく)は犬よりも優れ、聴覚も高音に敏感だという。火薬のにおいや音で、クマに人間の存在を知らせ、近寄らせない効果を期待する。
 さらに、会場の上流にあたる山形市釈迦堂の唐松橋付近では18日、県が右岸のやぶの刈り払いの様子を公開した。
 刈り払い箇所は今年、県内50カ所。総事業費は約6千万円に上る。
 山形市鳥獣被害対策課によると、昨年9月中旬~10月の芋煮会シーズンでは、フェスティバル会場を含めた馬見ケ崎川の河川敷で、10件ほどのクマの目撃情報があった。
 市内全域に広げると、今年度は今月17日までに101件。2024年度の66件より多いが、昨年度の147件からは減っている。
 ただ、懸念されるのは、河川敷での生ごみや食べ残しの放置だ。クマを引き寄せることにつながるからだ。
 市は、馬見ケ崎川の河川敷に、注意喚起の看板を30カ所設置し始めた。「クマ被害防止は、様々な対策を組み合わせて行うもので、市民の理解、協力は欠かせない」と市の担当者は話す。(長屋護)