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集うカフェが駅前にオープン、みんなで手伝って運営 店長に父の魂
2026.03.23
岩手県釜石市の三陸鉄道鵜住居(うのすまい)駅前に3月、カフェ「ネバーランドヴィレッジ(NLV)」が開店した。店長は地元の電気工事会社員の高橋一美さん(49)。「集う場がほしい」という住民の声に一念発起した。友人や家族らとスクラムを組んで、寂しかった駅前をにぎやかにしたいという。
NLVは駅前の市観光案内所「鵜の郷交流館」内に12日オープン。約110平方メートルに、ソファや85インチのテレビなどを備え、30人ほどがくつろげる空間を作った。店名は英語の「理想の地」と「村」を思いつきでくっつけた。「ネバラビ」と略すとウサギ(ラビット)のようなので、「チャッピー(生成AI)に相談しながら」ウサギのキャラクターをデザインした。
鵜住居地区は、市内の震災犠牲者の約6割が集中した。震災後は店が減って気軽に人が集まれる場所に乏しい。公的施設は予約が必要で、友人宅に集まるにも都合を聞かねばならない。「ぶらりと来て、コーヒー1杯で過ごせる場所がほしい」と、高橋さんら子育て世代の友人や、茶飲み話をしたいお年寄りらは思っていた。
みんなの声に背中を押された高橋さんは、交流館の空きテナントに目をつけた。鉄道駅やバス停留所のほか小中学校にも近く、土産物店や震災伝承施設もあるが、人口減で商売は厳しく、以前入っていた飲食・物販店が撤退してから5年間、借り手がなかった。
高橋さんは、どうしたら家賃を捻出できるか仲間と考えた。コーヒーだけではまかなえそうもない。食べ物やアルコール類も出さないと、と構想を広げた。人を雇う余裕がないので、当面は友人や家族ら10人以上が、ボランティアで店を切り盛りする。テーブルや棚、内装は知り合いの地元業者が仕事の合間に作ってくれた。
長女の大学2年、燕(つばめ)さん(19)も「まさか母が作るとは思わなかったが、友達と話す場所ができてうれしい」。次女の小学4年、叶(きょう)さん(10)も掃除を手伝う。
「父のDNAを受け継いでいるかも」と高橋さんは言う。父の研一さん(当時68)は2019年11月、車で市内を通行中、台風19号の影響で陥没した道路に落ちて亡くなった。家業の電気工事会社のかたわら、漁や狩猟もする活動的な人だった。夏は海の家を開き、1995年の南米チリで起きた地震に伴う津波の時は、いち早く異変に気づいて110番通報し、津波注意報が出る前に海水浴客を避難させたこともある。そういう世話好きの性格を受け継ぐ高橋さんが、母の反対を押し切った。
高橋さんは「だれでも気軽にどうぞ。追悼施設を訪れた人も一休みしてください」と話す。午前11時から午後9時まで。水曜定休。(東野真和)
NLVは駅前の市観光案内所「鵜の郷交流館」内に12日オープン。約110平方メートルに、ソファや85インチのテレビなどを備え、30人ほどがくつろげる空間を作った。店名は英語の「理想の地」と「村」を思いつきでくっつけた。「ネバラビ」と略すとウサギ(ラビット)のようなので、「チャッピー(生成AI)に相談しながら」ウサギのキャラクターをデザインした。
鵜住居地区は、市内の震災犠牲者の約6割が集中した。震災後は店が減って気軽に人が集まれる場所に乏しい。公的施設は予約が必要で、友人宅に集まるにも都合を聞かねばならない。「ぶらりと来て、コーヒー1杯で過ごせる場所がほしい」と、高橋さんら子育て世代の友人や、茶飲み話をしたいお年寄りらは思っていた。
みんなの声に背中を押された高橋さんは、交流館の空きテナントに目をつけた。鉄道駅やバス停留所のほか小中学校にも近く、土産物店や震災伝承施設もあるが、人口減で商売は厳しく、以前入っていた飲食・物販店が撤退してから5年間、借り手がなかった。
高橋さんは、どうしたら家賃を捻出できるか仲間と考えた。コーヒーだけではまかなえそうもない。食べ物やアルコール類も出さないと、と構想を広げた。人を雇う余裕がないので、当面は友人や家族ら10人以上が、ボランティアで店を切り盛りする。テーブルや棚、内装は知り合いの地元業者が仕事の合間に作ってくれた。
長女の大学2年、燕(つばめ)さん(19)も「まさか母が作るとは思わなかったが、友達と話す場所ができてうれしい」。次女の小学4年、叶(きょう)さん(10)も掃除を手伝う。
「父のDNAを受け継いでいるかも」と高橋さんは言う。父の研一さん(当時68)は2019年11月、車で市内を通行中、台風19号の影響で陥没した道路に落ちて亡くなった。家業の電気工事会社のかたわら、漁や狩猟もする活動的な人だった。夏は海の家を開き、1995年の南米チリで起きた地震に伴う津波の時は、いち早く異変に気づいて110番通報し、津波注意報が出る前に海水浴客を避難させたこともある。そういう世話好きの性格を受け継ぐ高橋さんが、母の反対を押し切った。
高橋さんは「だれでも気軽にどうぞ。追悼施設を訪れた人も一休みしてください」と話す。午前11時から午後9時まで。水曜定休。(東野真和)