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TikTok「不登校生動画甲子園」出場者のその後は… 知り合った10代4人がフォーラムを開いた日

2026.01.05
 不登校の経験をまとめた動画のコンテストを通じて出会った10代の4人が12月、東京・池袋でフォーラムを開いた。あの日の自分のように、学校に行けなくて悩んでいる人たちに、私たちは何ができるんだろう。そんな思いで企画した。(榎本哲也)

◆「誰かの参考になったり、共感したりできる場になれば」

 先月21日、高層ビル「サンシャイン60」に近い豊島区東池袋のビル内の会議室。約20人の来場者を前に、4人が壇上に並んだ。その一人、大阪府在住の高校2年しょうたさん(17)=ニックネーム、以下同じ=が、フォーラムの発案者だ。小学5年から中学3年まで不登校。今は高校に通う。

 「今の自分たちに何ができるだろう、と考えて会を開きました。つらかった経験を言葉にすることで、誰かの参考になったり、共感したりできる場になれば」

 4人は、昨年開催された「不登校生動画甲子園2025」の出場者だ。動画投稿サイト「TikTok」などが主催した動画のコンテストで、不登校を経験した13〜19歳の作品432点の応募があった。

 昨年8月24日に横浜市であった表彰式で意気投合。「4人で何かしたいね」と連絡を取り合い、保護者の協力を得て会場を準備し、フリースクールなどを通じて参加を呼びかけた。

◆「自分を信じて、自分を誇りに思うのがいちばん重要」

 大学1年ななみさん(19)=神奈川県=は、いじめがきっかけで小学3年から休みがちになり、中学で不登校に。進学した通信制高校は校風が合い、ボランティア活動や海外留学など、新しい挑戦を重ねた。

 今は大学で、図書館司書を目指す勉強をしている。「図書館が学校で唯一、安心できる場所だった。学校の図書館を、学校に行きたくない子も『おいで』と言える場にしたいから」

 高校3年チョコさん(18)=埼玉県=は動画甲子園で優秀賞を受賞した。作品のテーマは「私が不登校になって見つけたこと」。さまざまな見つけたものを紹介した後、「私は自分を見つけたんだ」と気付くストーリーだ。

 高校は休学中だが、ボランティアや曲作りなど、いろいろな活動に取り組む。「将来に不安はあるけど、今の積み重ねが未来につながると思う。将来は、子供にかかわる仕事に就いて、子供の異変に真っ先に気付いてあげたい」

 「本を読むのが好きなのに、担任に『休み時間は外で遊びなさい』と言われたりした」。中学1年ここさん(13)=埼玉県=は振り返る。小学1年から、むやみに集団行動させたがる担任教員の対応がつらくて、休みがちになった。

 そんな不登校体験を「良いことにも悪いことにもしたくない」と、ここさん。「全部、自分が歩んだ歴史の一部だから。自分を信じて、自分を誇りに思うのがいちばん重要」

 フォーラムでは来場者から「不登校の子に大人ができることは何か」などの質問も出た。不登校ジャーナリスト石井しこうさんのビデオメッセージも紹介された。

 次回の企画は未定だが、ななみさんは「何らかの形で続けたい」と話した。