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能登半島地震で被災した輪島塗の漆器など販売 鎌倉の古民家アトリエ
2025.11.01
【神奈川】昨年1月の能登半島地震で大きな被害を受けた石川県輪島市の伝統工芸「輪島塗」を支援する販売会が、古民家アトリエ「北鎌倉たからの庭」(鎌倉市山ノ内)で3日まで開かれている。輪島塗は再起にはほど遠い状況だといい「復興できていない現地のことを思ってもらうきっかけになれば」と願う。
企画したのは鎌倉市で日本産の漆による漆器の魅力を発信する渡辺直乃さん(57)。
能登半島地震では、輪島市の100を超える事業所が被災した。渡辺さんは昨年3月から、被災した輪島塗の「救出」ボランティアに関わる。これまでに4回販売会を開き約500万円を被災地に届けてきた。今回は、倉庫が壊れて行き場をなくした漆器や、漆が塗られる前の木地計約350点を集めた。
渡辺さんの20年来の知人で、輪島塗のデザインを研究するため都内から輪島市に移住した元美術教師の浜口行雄さん(74)の倉庫も、屋根や窓が割れ、2階の床が落ち、集めた2千点以上の漆器のうち2割が壊れたという。
ボランティアが、雨にぬれ、ほこりをかぶった漆器を整理し、今回初めて販売する。倉庫の代わりとなるコンテナの購入費に充てる予定だ。浜口さんは「使うほどなじむ輪島塗の良さを知ってもらいたい」。
輪島塗は工程ごとに専門の職人がいる分業制。ケヤキやトチなどの木材を削り木地をつくる「木地師」の辻正尭さん(42)は「荒型」を出品した。木材を寸法よりも大きめに削り出し、かんなで作業する前のもので、販売は珍しい。
辻さんは輪島市の「辻椀木地木工芸」の4代目。地震で大型の旋盤が横転し使えなくなった。工房は再開したが新規取引は停止したままだ。知り合いの複数の木地師が再建をあきらめ、廃棄される荒型を見てきた。「プランターとしてコケ玉を入れてもらうなど新しい販路の可能性が見いだせれば」と期待する。
小皿を購入した逗子市の主婦井上博美さん(64)は「木地は手触りがいい。購入することで何か力になれれば」と話した。
一部の品をのぞき、わんや小皿などの漆器は1千~5千円、荒型などは1500~5千円で購入できる。売り上げは経費を除き、被災地へ届ける。午前11時から午後4時。問い合わせは、渡辺さんのメール(naono.watanabe@gmail.com)。(村上潤治)
企画したのは鎌倉市で日本産の漆による漆器の魅力を発信する渡辺直乃さん(57)。
能登半島地震では、輪島市の100を超える事業所が被災した。渡辺さんは昨年3月から、被災した輪島塗の「救出」ボランティアに関わる。これまでに4回販売会を開き約500万円を被災地に届けてきた。今回は、倉庫が壊れて行き場をなくした漆器や、漆が塗られる前の木地計約350点を集めた。
渡辺さんの20年来の知人で、輪島塗のデザインを研究するため都内から輪島市に移住した元美術教師の浜口行雄さん(74)の倉庫も、屋根や窓が割れ、2階の床が落ち、集めた2千点以上の漆器のうち2割が壊れたという。
ボランティアが、雨にぬれ、ほこりをかぶった漆器を整理し、今回初めて販売する。倉庫の代わりとなるコンテナの購入費に充てる予定だ。浜口さんは「使うほどなじむ輪島塗の良さを知ってもらいたい」。
輪島塗は工程ごとに専門の職人がいる分業制。ケヤキやトチなどの木材を削り木地をつくる「木地師」の辻正尭さん(42)は「荒型」を出品した。木材を寸法よりも大きめに削り出し、かんなで作業する前のもので、販売は珍しい。
辻さんは輪島市の「辻椀木地木工芸」の4代目。地震で大型の旋盤が横転し使えなくなった。工房は再開したが新規取引は停止したままだ。知り合いの複数の木地師が再建をあきらめ、廃棄される荒型を見てきた。「プランターとしてコケ玉を入れてもらうなど新しい販路の可能性が見いだせれば」と期待する。
小皿を購入した逗子市の主婦井上博美さん(64)は「木地は手触りがいい。購入することで何か力になれれば」と話した。
一部の品をのぞき、わんや小皿などの漆器は1千~5千円、荒型などは1500~5千円で購入できる。売り上げは経費を除き、被災地へ届ける。午前11時から午後4時。問い合わせは、渡辺さんのメール(naono.watanabe@gmail.com)。(村上潤治)