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子どもたちの笑顔を活力に 緑綬褒章受章「高萩読み聞かせグループ」

2025.11.01
 秋の褒章で、茨城県内からは、農商工業などの業務に精励した9人が黄綬(おうじゅ)褒章を、産業振興や社会福祉の増進に業績を上げた7人が藍綬(らんじゅ)褒章を受章した。そのほか「高萩読み聞かせグループ」に、長年にわたり社会に奉仕する活動に従事したとして緑綬褒章(褒状)が贈られる。発令日は3日付。
 「まんまるまんま たんたかたん」
 緑綬褒章を受章した「高萩読み聞かせグループ」が10月25日、茨城県の高萩市立図書館に集まった14人の子どもたちに、ちびっ子忍者を題材とした陽気な紙芝居を朗読した。情感あふれる語りに手拍子を交え、子どもたちとにぎやかな掛け合いを続けた。
 1982年に当時の教員らが発足させたというボランティア団体。それ以降、活動を途絶えさせることなく市内の小学校や図書館、集会所などで絵本の朗読や紙芝居、手まり歌などを披露している。
 白地の大きな布にイラストを貼ったりはがしたりする自作の「パネルシアター」が特に人気だ。
 団体の代表を務める丹野由美子さん(77)は「付き添いのお父さんやお母さんにも『こういう風に読み聞かせをすれば子どもが喜ぶんだ』という姿を見せたい」と意欲は衰えない。
 一方で、語り手の多くは70代や80代となり、活動の継承も課題になっているという。丹野さんは「受章はとても光栄で、先輩方のお陰。子どもたちの純粋な笑顔が活力になるので、ぜひ一緒に活動してほしい」と話している。(原田悠自)