体験談
10月19日、20日と2日間、アジアパラ競技大会のパラサイクリング会場となった伊豆ベロドロームで、アスリートサービスのボランティアとして活動しました。大会は20の国と地域が参加する大規模な国際大会であり 会場には緊張と期待が入り混じった空気が漂っていました。
私の担当は、レースを終えた選手を国際ルールに従ってミックスゾーンへ誘導する業務。選手の表情は本当にさまざまで、好タイムを出して笑顔で戻ってくる選手もいれば、メダルにわずかに届かず肩を落とす選手もいました。
ミックスゾーンへ向かう途中、選手にミネラルウォーターを手渡し、「お疲れさまでした」「素晴らしい走りでした」と声をかけると、どの選手も必ず目を合わせてくれました。国籍や言語を越えて、スポーツが人をつなぐ瞬間を何度も感じました。表彰式では、メダルを手にした選手へ「おめでとうございます!」と声をかけると、満面の笑みで手を振ってくれる姿に胸が熱くなりました。
忘れられないのは、日本人選手がレース後に涙を流しながら「何が足りないんだろう」とつぶやいた場面です。悔しさと自分への問いかけが混じったその言葉に、思わずもらい泣きしそうになりました。結果だけでは語れない努力の積み重ねを、間近で感じた瞬間でした。
伊豆ベロドロームは東京2020でも使用された日本唯一の屋内木製トラックであり 、その舞台で選手たちが全力を出し切る姿を支える役割を担えたことは、私にとって大きな誇りです。
ボランティアとしての一日一日が、スポーツの持つ力と、人が互いを支え合う価値を深く教えてくれました。大会のレガシーは、こうした小さな交流の積み重ねの中に息づいているのだと実感しました。