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フコク生命 2026 グリーンリボン ランニング フェスティバル 受け継ぐ命 思いも共に

2026.10.27
 臓器移植を受けた人と市民ランナーが走る「フコク生命2026グリーンリボンランニングフェスティバル」が12日、東京・駒沢オリンピック公園総合運動場の陸上競技場とジョギングコースで開かれた。移植医療普及のシンボルマーク「グリーンリボン」を冠した大会で、健康と臓器提供意思表示について考えるきっかけとなることを目指している。2.5キロ、5キロ、10キロ、ハーフマラソン、ファミリーラン(2.5キロ)、42.195キロリレーの計6部門にランナー約1800人が参加した。(渡辺真由子)

◆感謝と喜び あふれた一日

 臓器提供者(ドナー)への感謝を伝える「バルーンセレモニー」では、臓器提供を受けた人やドナーファミリーらが参加し、緑やピンクのエコ風船を空に飛ばした。

 2・5キロの部に参加した石塚浩司さん(51)は腎臓移植を受けた。「いただいた命をドナーの方、ご家族の方、支えてくれたすべての方に感謝しながらスポーツができる喜びを胸に精いっぱい楽しむ」と選手宣誓した。

 両肺の移植手術を受けた向笠哲司さん(53)も「体を壊すと無理をしないでと言われるが、何もできなくなることが本当につらかった」とし「臓器提供によって止まっていた人生の針を再び動かすことができた」と感謝し、笑顔で2・5キロを完走した。

 交通事故に遭い脳死判定を受け、臓器を提供した中里凜さん(享年18)の母親の妙奈さん(49)と弟の蓮さん(20)も来場し、セレモニーで向笠さんから花束を受け取った。妙奈さんは「娘の臓器がたくさんの方の命を救い、元気に過ごしていることが私たち家族の支え。大切な人と臓器移植について話し合うきっかけになれば」と願った。

◆これで速く走れるね! 子どもら「かけっこ教室」

 会場では、幼児と小学生を対象とした「かけっこ教室」も同時開催された。3回に分かれて約150人が参加し、楽しみながら足が速くなるコツを学んだ。

 講師は、110メートルハードルの2007年大阪世界選手権日本代表だった八幡賢司さん。「腕を90度にして大きくしっかり振って」「真っすぐ前を見て」などのアドバイスを受け、子どもたちはスキップしたり走ったりして練習した。勢いよくスタートするための構えの練習もした。八幡さんは「普段から少し意識するだけで走り方は変わる。楽しみながらたくさん練習して」と呼びかけた。

 「運動会のリレー選手に選ばれるようになりたい」と参加した小学3年の中村由子さん(9)は「用意ドンの合図で走る練習が楽しかった。これで速く走れるようになりたい」と笑顔で話した。

◆医療スタッフと手つなぎゴール 心移植受けた佐々木さん

 42・195キロリレーで、埼玉医科大学国際医療センター(埼玉県日高市)の移植医療に携わるスタッフのチームとともにゴールを駆け抜けたのは、川崎市の小学5年生、佐々木あやめさん(11)。生まれつき心臓に疾患があり、国内で寄付を募り、3歳のときに米国で心臓移植手術を受けた。

 あやめさんは、アンカーを務めた看護師をゴール手前約100メートルで待ち受け、手をつないで一緒にゴールした。「疲れていたアンカーを思い切りひっぱって走った」と笑顔を見せ、移植を受けて元気に毎日を過ごせていることに「感謝です」と語った。

 写真撮影では、移植を待つ子どもたちが足形を押し、名前を書き込んだたすきを身に着けた。「移植を待っている子たちが早く移植を受けられたらいいな」と願った。

◆お楽しみ いろいろ

 会場の2階コンコースでは、5連けん玉や射的、新聞ちぎり絵などの体験コーナーやスポーツアロママッサージコーナーなどが設けられた。ちぎり絵コーナーでは、子どもたちがパンダや虹などの下絵にちぎった新聞紙をのせ、色とりどりの作品を完成させていた。終日親子連れや出場前のランナーなどでにぎわい、当たった駄菓子をうれしそうに持ち帰る子どもたちの姿も見られた。

◇各部門の上位入賞者(敬称略) 

【2.5キロ男子】

(1)田部央(東京)  7分51秒

(2)細川一幸(東京) 8分29秒

(3)田中直樹(東京) 8分32秒

【2.5キロ女子】

(1)服部菜桜(神奈川) 8分50秒

(2)中村稀菜(東京) 9分38秒

(3)中村裕美(東京) 11分15秒

【5キロ男子】

(1)小林巧(埼玉) 17分00秒

(2)池元佑輔(神奈川) 17分18秒

(3)佐藤隆哉(東京) 18分00秒

【5キロ女子】

(1)小口里美(千葉) 19分14秒

(2)芳賀紀子(東京) 21分25秒

(3)須藤理絵(神奈川) 21分29秒

【10キロ男子】

(1)田中智史(東京) 34分55秒

(2)江井晋之助(東京) 36分27秒

(3)根崎凌(東京) 37分03秒

【10キロ女子】

(1)菅原愛月(神奈川) 42分11秒

(2)増田愛子(東京) 44分07秒

(3)松本美恵子(東京) 44分23秒

【ハーフマラソン男子】

(1)岩本歩(神奈川) 1時間20分50秒

(2)藤井圭介(千葉) 1時間25分03秒

(3)西川航太(東京) 1時間26分16秒

【ハーフマラソン女子】

(1)小池茜(東京) 1時間37分24秒

(2)唐鎌直子(神奈川) 1時間39分16秒

(3)鈴木安奈(東京) 1時間42分28秒

【ファミリーラン】

(1)大月(神奈川) 10分22秒

(2)うさぎ(東京) 10分27秒

(3)Victory(東京) 10分30秒

【42.195キロリレー】

(1)GRAND LINK(神奈川) 2時間17分42秒

(2)セカンドウィンドA(神奈川) 2時間23分20秒

(3)ABEREN 紡(東京) 2時間26分49秒

 ◇主催 日本移植者協議会、東京都スポーツ文化事業団、東京陸上競技協会、東京新聞

 ◇共催 日本臓器移植ネットワーク

 ◇主管 東京陸上競技協会

 ◇後援 厚生労働省、東京都、世田谷区

 ◇協力 東京都公園協会、日本財団ボランティアセンター、国士舘大学防災・救急救助総合研究所、日本スキンバンクネットワーク、全国骨髄バンク推進連絡協議会

 ◇特別協賛 フコク生命

 ◇協賛 城南信用金庫、岡三証券、大王製紙、共栄火災、大塚商会