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成田空港インバウンドツアー6年ぶり再開 周辺市町を素通りさせない

2026.09.29
 成田空港(千葉県)のインバウンド(外国人旅客)を対象とした周辺市町ツアーが6年ぶりに再開した。成田国際空港会社(NAA)と周辺6市町などでつくるトランジット&ステイプログラム連絡会が主催している。ボランティアガイド同行の無償ツアーに加え、特別体験がある有償ツアーを新たに始めた。
 連絡会は今月5日、有償のモニターツアーを宗吾霊堂(成田市)で企画した。江戸前期の義民・佐倉宗吾(木内惣五郎)の供養から始まったとされる「御待夜祭(おたいやさい)」への参加で、海外出身の3人が屋台曳(ひ)き体験をした。
 この日のツアーでは、専門ガイドが同行して霊堂と併設する宗吾の資料館などを巡った。地域の歴史を知ってもらったほか、屋台を出した宗吾区の住民らとも触れあった。参加した台湾出身の堀池由宇さんは「歴史を知った上で観光すると満足度が増す」と話していた。
 連絡会のツアーは、滞在時間で日本ならではの体験をしてもらおうと2015年に始まったが、コロナ禍で20年4月に休止した。収束後、訪日需要は回復したものの、空港周辺市町を含む県内は「素通り」が共通の課題になっている。市町からの要望もあり、拡充しての再開が決まった。
 乗り継ぎ客向けの無償ツアー(交通費などは実費負担)は10月1日に復活。3~5時間程度で、研修を受けた200人以上のボランティアが英語で各市町を案内する。
 成田市では成田山新勝寺と表参道、香取市では歴史的町並みの佐原を散策する。多古町では里山と田園風景、芝山町では航空科学博物館、栄町では房総のむらでの浴衣着付け、神崎町では酒蔵見学と、市町の特徴が濃厚だ。
 空港周辺の宿泊客向けとして導入した有償ツアーは、専門ガイドが同行する。11月に栄町の房総のむらで忍者体験ツアー、芝山町の芝山仁王尊・観音教寺で修行体験などを計画。台風25号の影響は比較的少なく、「復興」への期待も込める。
 成田空港や周辺ホテルにチラシを置くなどして集客する。連絡会の担当者は「空港周辺で本物の日本文化を体験してもらい、誘客で空港周辺地域の活性化につなげたい」と意気込みを語っている。(小林誠一)