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千数百キロ離れた熊本で活動 北東北から被災地支援続ける人たち

2026.09.25
 熊本地震の発生から28日で2カ月。岩手や秋田からも、自費や募金で被災地にかけつけた人たちがいる。公的支援の手が届きにくい部分で、水不足や暑さと闘いながら活動してきた。
 元消防士で株式会社サバイバルレスキュージャパン代表の千葉善博さん(52)は、東日本大震災の被災地・岩手県大船渡市在住。キャンピングカーで出発し、豪雨による通行止めにも遭いながら3日がかりで熊本まで約1700キロを走行。9月1日から5日間、ボランティアをした。
 2016年の熊本地震の時は、消防士として現地入りした。今回は、横浜市の支援団体「一般社団法人危機管理教育研究所」の代表が展開するプロジェクトに参加。断水が続いていた八代市や氷川町の福祉施設で、「初めての経験」という入浴支援をした。
 その後、やはり10年前に知り合ったボランティアと偶然会い、愛知県春日井市を拠点とする団体「愛・知・人」の活動に加わった。被害のあった家の屋根にブルーシートを張る作業を手伝った。10年前にも被災した家だった。危険なため、建築関係や消防士など特殊技能を持った人にしかできない作業という。
 千葉さんは「暑さと水がないことが、10年前と大きく違った」と話す。水道が通っても地下水で生活している施設や人が多く、設備の故障や水脈の変化で苦労していた。
 「シートはまだ張り切れていないはず。台風の季節に備えてさらに必要だ」。大船渡市内のイベントで寄付を募り、より性能のいい遮光シートを28枚現地に届けた。さらに資金提供を呼びかけている。連絡先は千葉さん(090・2367・9800)。
 岩手県滝沢市出身の石川郁恵さん(48)は、東京で暮らしながら、盛岡の支援団体「いわて結っこ盛岡」代表を務める。支援していた能登半島地震の被災地から車で熊本に向かい、8月11~15日に滞在した。
 八代市内の物流倉庫で、支援物資をさばいた。物資が集まっても、分配する人が足りず被災者に届かない「ラストワンマイル」の問題が起きていた。市職員から「10年前に指揮していた幹部職員が退職して、次世代にノウハウが十分伝わっていない」と打ち明けられた。住民側も、自分から「困っている」と言い出せない地域性があるようだった。
 石川さんは、東日本大震災の時は看護師だった。すぐにかけつけられなかった心残りが、今の活動の原動力だ。今後については「経営しているフットサロンの技術を生かして被災者を癒やしに行きたい」という。
 石川さんのような全国の支援団体や個人を、東日本大震災をきっかけにできた「一般社団法人熊本支援チーム」が受け入れ、簡易宿泊所を設けている。募金や滞在などについて詳しくは、チームのHP(https://kumamoto-team.net/)で。
 秋田県仙北市の「秋田災害支援プロジェクトalecole(あれこれ)」の代表・千葉菜津樹さん(44)は、豪雨被害のあった石川県羽咋市での活動を挟み、今も氷川町で支援を続けている。
 町では、行政が民間ボランティアと連携会議を開いて情報交換しながら、課題解決にあたっている。被災者宅を訪ねて物資を渡し、書面で読むだけでは複雑な支援制度の説明をしたり、課題に対応できるNPOや行政につないだりと、気を配る。ただ、「全国的に災害が増えているからか、支援者が減っている気がする」と心配する。
 「あれこれ」も活動資金を募っている。「北都銀行田沢湖支店、普通口座0660555、千葉菜津樹」へ。(東野真和)