体験談
「2分30秒以内に選手をコートから出してください!」
私の保有する経験・資格の何が評価されたのか分かりませんが、Tokyo2020オリパラで私に与えられた役割は「ヘルスケア」でした。オリンピックでは「バスケット」と「ゴルフ」、パラリンピックでは「射撃」。
中でも一番長くて印象深いのは11日間活動できた「バスケット」でした。
冒頭の言葉は、役割研修の初回に、担当チームのドクターから厳しく発せられた第一声でした。
全世界に放映されるため、もし、競技中にケガで動けなくなった選手がいた場合は、選手を担架で運び出しテレビ画面から「2分半以内に」見えなくすること。それが出来ない場合は、「日本の医療チームはモタモタしている!」という評価になるそうです。そのため、会場研修の時はもちろん、毎回、シフトに入る前には、チーム(ドクター、看護師、理学療法士、そして私たち運搬係りの6~7名)で運搬方法の動作確認を実施していました。大変、厳しかったけれど、貴重な経験になりました。
バスケットで一番の役得だったのは、女子決勝戦の日にシフトに入っていたおかげで、日本vsアメリカ戦を会場で直に観戦できたこと。期間中、選手の誰もケガをすることなく、私たちの役割の活動が不要だったことが一番の成果でした。この担当をするまで、バスケットという競技には、それほど興味があったワケではありませんが、今ではバスケット観戦が大好きになりました。
ゴルフは、会場が有名な霞が関カントリー倶楽部。
評判どおり、とても美しいコースが広がるゴルフ場で、AEDを抱えてチームで場内をパトロール。この大会は、無観客が残念でしたが、場内は熱中症で具合が悪くなる人もいなく、静かな環境で選手の近くに控えることができました。
過ぎてしまえば、あっという間の2か月間。
これまでも、これからも人生最大の思い出として、大切にしていきたいと思います。