体験談
当方、パラ/デフ・イベント専門に参加します。オリンピック、世界陸上、◯◯マラソンといった健常者イベントのボランティアには一切興味がなく、応募もいたしません。専門性をさらに高めるために本年「日本パラスポーツ協会認定 初級パラスポーツ指導員資格」を修得しました。が、当方がデフ/パラのみのサポートをするのは、決して「デフ/パラアスリートは障がいを持って可哀想だから」云々という理由ではありません。反対に「身体能力はもとより、何てすごい精神力なのだ!」という驚きのほうがよっぽど強いです。
非常に大きな衝撃を受け、自分がさらにパラスポーツに興味を持つ要因となった「パラアスリートの精神力の強さ、ゆえに魅力」を表すこんな実話があります。TOKYO2020パラリンピック大会ボランティア勤務場所だったお台場でのパラトライアスロン競技に出場した米国代表選手によるSNS投稿が米国内新聞に掲載されたものです(英文原記事を当方が和訳したもの)。
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「原題:米国軍兵としてイラク戦争に出征中、爆弾で左足を失ったメリッサ・ストックウェル女史。TOKYO2020パラリンピック・チームUSA代表選手としてトライアスロンに出場」
「TOKYO2020パラリンピック大会開催中のある日。私(ストックウェル米代表選手)が選手村ダイニングホールでランチをしている時、イラク代表ジャケットを着た選手を見かけたので、ピンバッジ交換を申し出た。イラク選手から「生憎ピンバッジは持ってないけど、良かったら僕らとランチをご一緒にどうです?」とのオファーがあり、同席することにした。
彼の横の席に陣取り、あまりに高い「言葉の壁」を挟みながらも、彼の叔父さんがかつて米国ユタ州に在住していたこと、彼がフロリダ州マイアミに行きたがっていること、そして私のナイキサンダルがカッコいいと思っていることが分かった。彼は数日後に本戦が控えるイラク代表パラ陸上選手だった。
ほどなく私たちはSNSフレンズとなり、彼はスマホで私の記事エントリーを眺め出した。彼がイラクでの軍服姿の私の写真を見つけるなり、今の私の脚(義足)を指して「君の脚、イラクでそうなっちまったのかい?」と聞いてきた。私が 「Yes」と答えると、彼は同僚の方を向いてアラビア語で何やら言ったかと思うと、私の方を向いて「I'm so sorry」と言った。私はすぐさま「謝ってもらうようなことではないよ」と返した。すると彼は「イラクに友達がいるのかい?」と尋ねてきた。すかさず私は「Yes, you」と答えた。彼は笑顔になった。
数回メッセージを交換して、彼が本戦で4位入賞を果たしたことだけは分かったが、二度と彼と会う機会はなかった。ピンバッジは手に入らなかったけど、彼とのこのやり取りはそれ以上の宝物になった。本当にパラリンピックには世界を一つにする力がある。」
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、、、敵国、それも自分の脚を奪った国の代表選手に対して「友達? いるよ、あなただよ」と答えるだけの強靭な精神力を今の自分は持ち合わせていないかも知れません。そのような人間になりたいとは日頃願っていますが、正直そうなれるか分かりません。なので、少なくとも今の自分にできるのは「パラアスリートらのさらなる精進をサポートすること」なのだという思いから、自分はパラスポーツのサポートにこだわるのだろうと考えています。
※ PARIS2024パラリンピック大会にも出場された「メリッサ・ストックウェル選手」、お名前を検索すると出てきます。