ボランティア関連ニュース(外部記事)

  • 環境・動物愛護
  • 地域活性・まちづくり・観光
  • 災害救援・地域安全活動

岩手・大船渡の山林火災、森林再生計画まとまる 総事業費117億円

2026.03.28
 昨年2月に発生した岩手県大船渡市の山林火災の森林再生計画が27日、まとまった。今年度から2029年度までで、国の補助を受けて行う総事業費は117億6千万円。うち1割が市の財政負担になる。
 昨年2月の山林火災では、森林以外も含めて市の面積の1割を超す約3700ヘクタールが延焼した。火災で被害を受けた森林の再生計画作りを進め、この日、大船渡市林地再生対策協議会で了承された。
 計画では、再生エリアを三つに区分。民家や大船渡湾、漁場、綾里川ダムなどに近く、安全な市民生活を送るために重要な場所(2346.9ヘクタール)は早急な対応が求められるため、「再生・防災対策ゾーン」として優先的に土砂流出の防止や再生を急ぐ。
 残りのうち、比較的山奥に位置する森林は「育成ゾーン」(987・5ヘクタール)として中長期的に再生を進める。人が入りやすい散策道付近などは「ふれあいゾーン」(35・7ヘクタール)として、ボランティア団体や企業が植樹などを通して森に親しむ場にする。
 事業費の内訳は、被災木の伐採・搬出(1248・7ヘクタール)に69億5千万円。造林(1279・2ヘクタール)に46億9千万円。作業路(34キロメートル)に1億2千万円。
 土砂流出防止のため、治山ダムを9カ所、砂防堰堤(えんてい)を5カ所設置する。焼損の著しい小路地区は、治山ダムと森林整備を一体的に進める。
 ただ、被災した私有林約1709ヘクタールのうち、国の事業を活用する意思があるのは783ヘクタールにとどまっているため、計画の狙いである多面的機能の回復ができなくなる可能性もある。
 市は再生を望まなかったり、意向が不明だったりする個人や団体に再び意向調査して、再生に同意する所有者を増やしていきたいという。
 山岸健悦郎・市農林水産部長は協議会で「岩手・大船渡モデルとして広く参考とされるような先進的かつ実効性の高いものにするため関係者が一体となって取り組みたい」と話した。(東野真和)