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大学と連携、キャンパスに学びの多様化学校 宮崎県都城市

2025.11.11
 宮崎県都城市は、不登校の児童・生徒に配慮した特別な教育課程を組むことができる学校「学びの多様化学校」を、南九州大学都城キャンパス内部に設置する。中学生対象で、来年4月開校に向けて文部科学省の指定を申請した。市によると、大学構内に設置する例は全国でもないという。
 県内では延岡市、宮崎市に続いて3校目の学びの多様化学校となる。大学キャンパス内にある建物に「市立あやめ野中学校」として新設する。
 市は南九州大と連携し、キャンパス内に不登校の児童と生徒のための教育支援センター「青空ラボ」を2024年に開設。学習支援などに学生ボランティアも参加している。その実績が、キャンパス内への学びの多様化学校設置につながった。
 大学との連携による教育内容の充実、学生と接することによる生徒のコミュニケーション力の向上などが期待できるという。
 授業は毎日4時間で朝9時半登校、年間の授業時間は標準授業時数よりも175時間少ない840時間にする。1学年10~15人程度が通うことになると市教育委員会はみている。学校となる建物は今後、市の予算で改修する。2、3階が教室や相談室、オンライン配信ルームで、1階に青空ラボが入る予定。
 10月30日に記者会見で発表した池田宜永市長は「誰ひとり取り残されない学びの保障に向けた新たな取り組みとなる。(大学という)違う雰囲気の場所に通うことは、学校への抵抗感の軽減にもつながると思う」。南九州学園の中瀬昌之理事長は「大学の知と環境は大きな力になる。大学としても先進的な学校づくりに携わることができる」と話した。(後藤たづ子)