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虐待かも? 迷わず189番 タレントの高橋ユウさんらが意見交換

2025.11.04
「こどもの虐待防止推進全国フォーラムwithほっかいどう」が3日、札幌市白石区の札幌コンベンションセンターであった。トークセッションのほか、ワークショップも開かれ、参加者らが虐待を防ぎ、子どもを守る術を考えた。(長谷川潤)
 フォーラムは、こども家庭庁の主催。毎年11月に実施している「オレンジリボン・児童虐待防止推進キャンペーン」の一環で開いた。オレンジ色のリボンは、児童虐待防止のシンボルマークだ。
 トークセッションでは、プロ野球日本ハムファイターズで活躍し、現在は学校法人理事長の田中賢介さん、モデルでタレントの高橋ユウさんらが、虐待対応ダイヤル「189」について意見を交わした。
 ダイヤル189は、虐待が疑われる際、通報する全国共通の番号。かけると近くの児童相談所につながる。
 隣の家で頻繁に叫ぶような赤ちゃんの泣き声がする
 実際にあった通報を題材に意見を交わすと、高橋さんは、「寝る直前など、あえて泣かせておく子育てもある。鳴き声を聞いてすぐ通報できるか自信がない」と自らの子育て経験を踏まえて話した。
 田中さんは「通報するとどうなってしまうのか分からない人も多いと思う。まず私たちが知ることが大事ですね」と述べた。
 通報がきっかけとなり、支援につながったケースも多い。札幌市児童相談所の元課長で弁護士の横山尚幸さんが「通報は行政が関わるきっかけになる。189イコール虐待ではない。もしかしたらと思ったら、迷わず通報してほしい」と訴えた。(長谷川潤)
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 ワークショップも開かれ、子どもたちが参加した。ファイターズガールによるダンス指導が行われたほか、学習支援などに取り組むNPOによる工作のワークショップも人気だった。子どもたちは、学生ボランティアの指導を受けながら、スーパーボールやスノードーム作りを楽しんだ。
 開催した札幌市の認定NPO「Kacotam(カコタム)」は、子どもたちが憧れる職業に携わる人にインタビューする企画など、体験を通じて子どもたちを孤立させない活動に取り組む。
 理事長の高橋勇造さん(39)は「将来的に児童相談所と連携し、支援が届かない子どもたちを自分たちの活動につなげて、虐待などから守っていきたい」と話した。(長谷川潤)