ボランティア関連ニュース(外部記事)

  • 多文化共生・国際協力
  • スポーツ

ボランティア運用、モデルケースに=広域開催で募集の工夫も―ミラノ・コルティナ冬季五輪100日前

2025.10.29
 【パリ時事】ミラノ・コルティナ冬季五輪の開幕まで29日で100日となり、運営に欠かせないボランティアの準備が着々と進んでいる。大会組織委員会のボランティア部門の責任者は「参加者や観客にとって、私たちがつくる雰囲気が重要」と強調する。
 大会のボランティアの定員1万8000人に対し、約160カ国から13万件の応募があった。イタリアで前回に五輪が開かれた2006年トリノ冬季大会や、昨夏のパリ夏季五輪に関わった多くの人たちも「経験を生かしたい」と手を挙げたという。組織委は今後のスポーツ大会開催なども見据え、一過性のものにしない運営を重視。トレーニングを充実させてボランティアの力を高め、大会のレガシー(遺産)として次世代につなげようと考えている。
 北イタリアに四つの会場群を設ける「広域開催」が特色の今大会。組織委は、山間部では宿泊や交通に関して不便な地域もあることを踏まえ、地元の人々のボランティア採用を積極的に進める工夫をした。各地のインフラなど地域事情をよく知る人物を責任者として配置。一方、国外からのボランティアは主に都市部のミラノで活動してもらう方針だ。
 気候変動の影響を受け、将来は開催できる場所がさらに限られることが懸念されている冬季五輪。開催の広域化や分散化の流れが定着する可能性がある中、ボランティア運用に関しても今大会は今後のモデルケースになり得る。